京都府城陽市
京都府城陽市の集合住宅改修塗装施工事例
今回は、京都府城陽市にある集合住宅の改修塗装工事をした事例を紹介します。
主な施工内容は、屋根塗装、外壁塗装、室内塗装、軒天井塗装、付帯塗装、屋上・ベランダ塗膜防水、階段室・廊下の床用塩ビシート貼り、その他の塗装です。
今回の現場は集合住宅ですので、居住者の方にも工程が理解しやすいよう作業工程表を作成し、作業工程表通り施工していきました。
目次
1.高圧洗浄
まずは高圧洗浄機を使用して建物全体の汚れを除去します。高圧洗浄は塗装前の重要な作業です。この作業を行うことで、下地と塗料との密着性が増し、塗膜強度が上がります。特に屋根や屋上、ベランダ床は水平面で汚れが付着しやすいので、入念に洗浄していきます。
高圧洗浄中に汚水が周囲に飛散する恐れがあるので、建物全体をブルーシートで覆い、汚水飛散防止養生を行ってからの作業となります。
2.外壁目地・クラック部シーリング充填
外壁目地が傷んでいる箇所は、カッターナイフで切り撤去します。クラック(ひび割れ)が入っている箇所は、シーリング材がしっかり充填できるぐらいの深さまでVカット(クラック部を切り開くこと)します。
シーリングを充填する箇所に、付着性を高めるためにプライマーを塗布していきます。
プライマーを塗布後、ウレタンシールを充填していきます。
3.外壁塗装・室内塗装・付帯塗装
シーリング作業が完了したら、窓や建具を養生して塗装作業に入ります。
塗装仕様
・外壁、内壁共、下塗り材にソフトサーフSG
・外壁、内壁共、上塗り材にエスケープレミアムシリコン2回塗り
・磁器タイル面にタイルセラクリーン2回塗り
・付帯部にエスケープレミアムNADシリコン2回塗り
・外壁下塗り
まず、下塗りとしてソフトサーフSGをマスチックローラーで塗っていきます。
マスチックローラーを使用することで塗膜が厚く付き、マスチックローラーの模様が付くことにより、クラック補修箇所を隠蔽することができます。
・外壁上塗り
下塗りが完了したら上塗り作業に入ります。上塗りは2回塗りで、エスケープレミアムシリコンを使用しています。
1)上塗り1回目
写真の指は塗り回数を示しています。指1本の場合は塗り1回目ということです。
京大塗装工芸はいつも塗布量を意識しながら塗装しています。当たり前のことを当たり前にやることが、いい仕事になると考えているからです。
ベランダ側や廊下側の手摺壁は色を変えて2色わけの塗装仕様です。
2)上塗り2回目
指2本で上塗り2回目の意味です。
・内壁下塗り
内壁にも下塗りにソフトサーフSGを使用するのですが、外壁ではマスチックローラーを使用しましたが、内壁ではウールローラーを使用しています。
マスチックローラーで塗装すると、塗膜が厚く付き、乾くまでに時間がかかります。内壁は居住者の方が常に行き来する場所ですので、できるだけ乾燥時間が早い方が迷惑をかけるのが少なくて済みますし、外壁と違って内壁は紫外線で劣化しているわけでもなかったので、ウールローラーで塗装しました。
・内壁上塗り
下塗りが完了したら、あとは外壁同様、上塗り1回目塗装後、上塗り2回目を塗装します。
・磁器タイル塗装
1)磁器タイルコーキング目地化粧打ち
既存の化粧打ちされたシーリング材が劣化して亀裂が生じていたため、新たにシーリングを打ち直しました。
今回使用したシーリング材は、オートン サイディングシーラントです。
マスキングテープで養生して、専用のプライマーを目地部に塗布します。プライマーは、素地との付着性を上げるための塗料です。
プライマー塗布後、しばらく時間を置いてからオートン サイディングシーラントを使って化粧打ちしていきます。
2)磁器タイル塗装
磁器タイル面にはタイルセラクリーンを2回塗りました。
このタイルセラクリーンを塗装する1番の目的は、磁器タイル目地部のモルタルの劣化を防ぐためです。タイル自体は経年劣化はほとんどありませんが、目地部が雨水などで劣化しやすい箇所ですので、それを保護する役割で、このタイルセラクリーンを使用しました。
また、タイルに汚れが付着するのも抑制してくれます。
見た目は透明の塗料を塗っているので変わらないですが、しっかりと水を弾いてくれているのが分かります。
・付帯塗装
雨樋やその他、壁に付帯しているものに関しては、エスケープレミアムNADシリコンを塗装しています。
4.軒天井塗装
壁の塗装と並行して、軒天井や廊下天井も塗装していきます。
塗装仕様
・ノキフレッシュセラ2回塗り
5.屋根塗装
今回の集合住宅の屋根は、アスファルトシングルと呼ばれる屋根材が使われていたので、アスファルトシングル用の塗料を使用して塗装しました。アスファルトシングルとは、アスファルトを浸透させたフェルト類の材料の表面を、着色された砂粒で保護している屋根材になります。
塗装仕様
・下塗り材に水系アスファルトシングル用下塗り
・上塗り材に水系カスタムシリコン2回塗り
高圧洗浄完了後、下塗り材を塗装します。一般的なカラーベストと呼ばれる屋根材に比べて、このアスファルトシングルは塗料の吸い込みが激しく、下塗りの段階でかなりの塗布量をつけなくてはなりません。
下塗り塗装完了後、水系カスタムシリコンを2回塗りしています。
6.屋上・ベランダ塗膜防水
各部屋にあるベランダと、ホール上屋上、階段室上屋上はシーラーを下塗りして、塗膜防水材を塗っていきます。
塗装仕様
・下塗り材に水性ミラクシーラーエコ
・中塗り材にケートップSP
・上塗り材にハイボンドトップ
・ベランダ
各部屋のベランダ床は水性ミラクシーラーエコを下塗りして、それから中塗り材のケートップSPを塗り、仕上げにハイボンドトップで防水層を保護します。
・屋上
屋上はもともとシート防水で施工されていたのですが、シートの継ぎ目が切れていて中に水分がある状態だったので、既存のシートをすべて撤去しました。
その後、ベランダ同様ミラクシーラーエコを下塗りして、中塗りにケートップSP、上塗りにハイボンドトップを塗装しました。
7.床用塩ビシート貼り
玄関廊下側の床は塗装仕上げではなく、タキロンの床用塩ビシートを貼りました。塗装で仕上げることももちろん可能なのですが、長い目で見た時にどうしても摩擦で塗膜がすり減ってくること。それと床を塗装するということは、乾くまでの間そこが歩けなくなるので、居住者の方に多大な迷惑をおかけすることになります。
そういった点から今回は床用塩ビシートで仕上げました。
左が施工前で右が施工後です。
8.その他の塗装
その他、建物以外の外構塀や受水槽、駐輪場などもそれぞれ塗装しました。
左が駐輪場、右が受水槽
以上、京都府城陽市の集合住宅改修塗装工事の事例でした。