屋上看板塔の裏面の腐食補強及び塗装事例 【大阪府枚方市】
屋上看板塔の裏面の腐食補強及び塗装事例 【大阪府枚方市】について紹介します。
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ビルの屋上にはよく看板塔を目にします。
そんな看板の多くは店舗名や広告などで表面は綺麗でも、裏を見ればビックリするくらい腐食が進んでいる物も多いのではないかと察します。
この度の物件も元々は屋上防水の見積り依頼があって、その時についでに看板塔の裏を「チラッ」 と視たところ新築当時から一度もメンテナンスしていない様で、塗膜らしいものが全く無くて、錆でまっ茶色でした。
横桟のスチール角パイプのジョイント部を見ると隙間だらけの切りっぱなしで、これでは新築当時から一回目の雨でおそらく錆が発生していたと思います。
先ずは全面サンダ―ケレンをしました。鉄面のサンダ―ケレンは得意中の得意で、研磨紙粒度16番で丁寧に迅速に研磨します。
次に 弱溶剤2液性エポキシ錆止めをたっぷりと下塗りします。
しかしながら、かなり腐食が進んでいて、、横桟角パイプの底には腐食の穴が点々と空いている状態でした。
4本の縦柱は、75ミリ角パイプです。
こちらは錆びてはいるものの、ケレン状態から判断すると強度的には問題なさそうなので、既存の横桟と横桟の間に予め錆止塗装した3×40×40アングルを溶接して横桟補強しました。
私はいつも写真を撮る役ですが、この度ばかりは私が写る役です。
狭いところで、FRP高架水槽に引火しないように、打水をしながらの作業でした。
約2.4メートルの鋼材を7本×4面=28本、溶接しました。
そして溶接箇所を再度タッチアップ錆止め塗装しました。
その後、溶接したスチールアングルの上場にはウレタンノンブリードシーリングして隙間からの漏水予防処置をしました。
写真で少し濃いグレーの部分は既存の横桟の角パイプで、これ以上隙間から雨が入って腐食が進まないように錆止め塗装後に防水ブチルテープで被覆した状態です。
いくら防水テープを貼ったとは言え、もしもの浸水の場合の水の抜け穴として下部には約40cm間隔で約1cm程の穴を空けています。
看板塔の中にはFRP高架水槽が在ります。
側面は大して傷んでて無かったのですが、上面は雨と紫外線の影響でポリエステルの塗膜の傷みが進んで、内部ガラスマットが露出していました。
2液性エポキシプライマーを、側面は1回塗り・上面は2回塗りしました。
看板裏全体にグレーの1液ウレタン上塗りを2回塗り。
高架水槽にはアイボリーの1液ウレタン上塗りを2回塗りして完成です。
屋上の看板塔を新調するとなると、解体・撤去・道路占用の上でのレッカー作業・既存広告主への一時撤去の連絡及び広告面の新調など、看板のボリュームからすると、大変 費用が掛る工事となります。
高架水槽の新調となると、弊社では対応できない大掛かりな工事となるでしょう。
今回、かなり傷みが進んでいる、特に看板裏鉄部の改修を費用対効果と言う点で、かなり良い改修工事ができたと自負しております。
溶接屋さんと、塗装屋さんと、コーキング屋さんがそれぞれ別の場合、よほどしっかりと気のきいた監督さんが間に入って指示をしないと、こう言った手順では施工できないと思います。
同じような事をするにしても、錆止め塗装先塗り・上部コーキング・下部水抜きなど、随所に気づきと心遣いのある配慮を施しています。