シーリング・
下地調整について

シーリング工事は、外壁材の継ぎ目(目地)や外壁とサッシ廻り・外壁のひび割れ(クラック)にシーリング材を充填して、
建物内への雨水の侵入を防ぐことを目的とした工事です。
外壁の種類によって施工方法は変わり、
シーリング工事とは別に、モルタルなどで下地調整をしたりすることもあります。

サイディングボード壁・
モルタル壁のシーリング・下地調整

サイディングボード壁の
シーリング工事

サイディング外壁は複数のサイディングボードが張り合わされ、
目地(部材間の継ぎ目)や窓サッシの周囲にシーリング材が充填されています。

サイディングボードのシーリングで重要になってくるのは、『2面接着工法』です。 地震や風で建物が揺れた時に、サイディングボードには動きが生じ、目地シーリングが伸び縮みします。 動きに耐えきれなくなるとシーリングや外壁材が割れてしまいます。 あらかじめ追従できるように、シーリング材をサイディングボードの小口(左右側面)2面で接着させて目地底には接着しないようにします。

具体的にはバックアップ材やボンドブレーカーを目地底に取り付けます。

目地底を含む3面接着になると、シーリング材が自由に動けないのでシーリングが切れやすくなります。
さらに建物の動きに追従したり、建物にかかる力を緩衝したりという役割を果たせないので、外壁材にひび割れが発生してしまいます。

応力緩和性のある低モジュラスタイプで、塗装しても付着性に優れて汚染させないノンブリードタイプのシーリングを標準仕様としています。

施工手順

既存シーリング材の撤去

サイディングボードのシーリングで重要になってくるのは、『2面接着工法』です。
地震や風で建物が揺れた時に、サイディングボードには動きが生じ、目地シーリングが伸び縮みします。
動きに耐えきれなくなるとシーリングや外壁材が割れてしまいます。あらかじめ追従できるように、シーリング材をサイディングボードの小口(左右側面)2面で接着させて目地底には接着しないようにします。

養生

シーリング材がはみ出て外壁を汚さないように、マスキングテープを使って養生します。
2面接着をさせるためボンドブレーカーを目地底に取り付けます。目地が深い場合は、バックアップ材を使用して目地底に取り付けます。

専用プライマー塗布

シーリング材がしっかりと密着するように、シーリング接着面に専用プライマーを塗ります。接着させたい両側面に向かって丁寧に塗っていきます。

シーリング充填

シーリング材を目地に注入していきます。
低モジュラス・ノンブリードタイプのサイディングボード用を使用します。

ヘラで押さえる

充填したシーリング材を密着させるために、ヘラで押さえて均します。
余分なシーリング材を均し表面をきれいに仕上げていきます。

完了

養生していたマスキングテープを剥がします。
シーリング材を十分に乾燥させます。
乾燥後にいよいよ塗装工程に進んでいきます。

モルタル壁のクラックシーリング・下地調整

モルタル外壁は経年によって、外壁にひび割れ(クラック)が発生します。
構造的な問題で、家自体にゆがみが生じて起きるものや、
構造に問題はなくても、地盤が弱い場所であったりすることが原因な場合もあります。
ひび割れから雨水が侵入して漏水や躯体を傷めてしまうので、シーリングやモルタルで補修していきます。

施工手順

細かいひび割れの補修

細かい外壁のひび割れなら、シーリング材を注入して補修します。

Vカット工法

太く大きいひび割れに対しては、ディスクサンダーでVの字型に溝を作り、シーリング材をたっぷりと注入できるようにします。
奥までシーリングを注入して耐力を持たせるようにするためです。

シーリング充填

Vカット後は、掃き掃除をしてプライマーを塗ってからシーリングを注入します。
奥まで注入してヘラで押さえて均します。

モルタル補修

シーリングが乾燥後、上から樹脂モルタルをコテ塗りします。
出来るだけ平滑になるように素地調整します。

パターン復旧

補修跡をわかりにくくするために、現状の外壁に合わせて模様を復旧します。
吹き付け模様やローラーでの凹凸模様などをつけていきます。

完了

現状の外壁模様のように仕上がりました。
補修後は微弾性フィラーを塗り、より補修跡を隠蔽する塗装をします。

サイディング壁とモルタル壁のシーリングや下地補修についてでしたが、他にもALC(軽量気泡コンクリート)壁やタイル壁など様々な建物があります。
それぞれの建物の特性を理解した上で最適な防水処理をし、見えなくなる下地に耐力を持たせるための下地調整が最も重要なことだと考えています。

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