大阪 枚方市 : 外壁塗装(塗り替え)をする際に、コーキング材・塗材の選択が重要になってくるケースの一つを御紹介します。
(但し、見積り段階ですので、まだ施工はしていません。 3社の見積り合わせらしく、仕様は特に決まっていませんでした。弊社は その内の1社の下請けで、弊社独自の考えで仕様を御提案する事なので どうなる事か?・・・)
外壁材は 押出成型セメント板 三菱マテリアルの「メース」です。
既存 外壁の状態を言うと、目地コーキングは 「変成シリコン化粧打ち」で この変成シリコンに含有する可塑剤の影響で、メースの塗装表面を流れ落ちる様に汚染している状態です。
今回の塗り替えは、メース目地コーキングを打替えた上に塗装するという設定です。
つまり、「コーキング先打ち(打替え)」が、前提です。
シーリング材の選択
まず、この場合のコーキング材は 可塑剤を含まない 「ノンブリードウレタン」が 最適と考えます。
コーキング化粧打ち(後打ち)の場合は、シールしたコーキング材が 露出しているので 耐候性に優れいてる「変成シリコン」の方が良いのですが、上から塗料で被覆するので、密着の点でも、非汚染の点でも、コストの点でも、「ウレタン」の方が適していると考えます。・・・中でも 可塑剤を含まない 「ノンブリードウレタン」が 最適と考えます。
今回の延シーリング数は 約3500mなので、当然 弊社では対応しきれないので、元請様から シーリング専門業者に 仕様を「ノンブリードウレタン打替え」と指示しています。
塗装仕様
ポイントは
① 可塑剤による汚れが 塗り替え塗膜に貫通して 汚染しないようにする。
② 目地部の先打ちシールの動きで シール部分の塗り替え塗膜に クラックが発生しないようにする。
「バリヤ プライマー」という「可塑剤移行防止材」があるのですが、値段も非常に高価で 強溶剤形なので、旧塗膜がリフティング(縮み)をおこすリスクが非常に高くて 全面塗装するという事は 現実的ではありません。
なので 先ず 下地処理として、既存塗膜に付着している可塑剤による汚れを出来る限り除去する必要があります。
手作業による研磨は、気が遠くなる程の労力の割には あまり良く落ちないと推測できるので、ディスクサンダーに不織布の研磨材を付けて 目荒しケレンも兼ねて研磨します。
そこで いよいよ塗料の選択です・・・。
・・・これで ほとんどの可塑剤を除去する事が出来ますが、それでも完全には除去しきれないと思います。
若干残ると思われる 「可塑剤」 の貫通を防止するために、緻密な塗膜を形成する ⇒ 「2液性塗料」
さらに 旧塗膜のリフティング防止も考慮する ⇒ 「弱溶剤形」
「目地部の先打ちシールの動きで シール部分の塗り替え塗膜に クラックが発生しないようにする。」 を考慮する ⇒ 「弾性」と言う事で 私が選択した塗料は 「弱溶剤形2液性弾性塗料」 となりました。
この理屈を 元請様に理解 してもらって 見積りを提出してもらいました。
他の2社からの見積りは 「水性塗料」の仕様だったらしく、施主様は 他社の見積りを 弊社の元請けの仕様に準じる仕様で 再提出させたようです。
水性塗料が 「駄目」 と言うのではなく、粒子が大きい水性塗料では可塑剤の貫通が起きてしまうリスクが大きいという点で、今回のケースには不向きと考えます。
以上、知ったかぶりして いろいろ書きましたが、(当然の事ですが)私も 元から全てを知っているわけではありません。「塗装のプロ」として 疑わしい点に気付いて、「塗料のプロ(メーカー)」 に貪欲に尋ねているのです。
大切なことは 少ない知識の中での「思い込み手法」を いろんなケースに はめ込むのではなく、「ケース・バイ・ケース」のより良い選択をするために、メーカーに聴くなり 施工要領を確認するなり、臆病 且つ 貪欲になる事だと思っています。
お客様に「安心」・「信頼」してもらうため、自分を守るために 日々「正しい知識」・「良い仕事」を心がけています。
弊社は大阪府枚方市、京都府八幡市等 を中心に所要時間約80分圏内で外壁 塗装・屋根塗装サービスをご提供して おります!
しつこい営業は致しません。
お見積り・調査は無料です。